USER'S VOICE
職場とご自宅に計2台のHOME OFFICEを導入した中島智章氏(工学院大学建築学部建築デザイン学科教授)に、新しいワーキングスタイルについて伺いました。
大学への導入 HOME OFFICE 900
中島智章先生の研究室は東京副都心の工学院大学新宿キャンパスにあります。建築史家という職業柄、壁際の書棚もデスクも書類と本でいっぱいでした。2022年3月から少しずつ整理を進め、研究室にスペースを確保した中島先生。5月にYODOKO+のウェブサイトからHOME OFFICE 900をご購入されました。
5月25日にHOME OFFICE 900が届きました。建築学部の学生と、HOME OFFICEのデザイナーであり建築学部の同僚である鈴木敏彦先生が駆けつけ、さっそく組み立ての開始です。説明書を見ながら、同梱のネジやレンチを使って、約2時間で完成しました。
建築史家のHOME OFFICE
「フルに積載させてみました。思っていたよりも収納力があります!」というご感想を頂きました。西洋建築史の研究者がカスタムしたHOME OFFICEを拝見しましょう。左側1段目には、『南イタリア都市の住居空間』、『建築オーダーの意味』、アルベルティ著『建築論』、ブルスキ著『ブラマンテ』という中央公論美術出版の高価な書籍が並びます。2段目には『英国貴族の城館』や貴重書、3段目には高さを抑えたセレクションで『シャルトル大聖堂』『フランス史』、4段目にはヴェルサイユ宮殿に関する海外の書籍が収められました。
右側上段には自著が並びます。『西洋の名建築がわかる七つの鑑賞術』『世界でいちばん美しい宮殿』といった近年の著書と、『建築 未来への遺産』『サンゴバン ガラス・テクノロジーが支えた建築のイノベーション』『NICHE 05 イタリア建築探訪!』といった共著が並びます。デスクにはAppleのMac miniとつないだフィリップスのモニターに、ヴェルサイユ宮殿で撮り下ろした「鏡の間」の写真が輝きます。浅い下段にはクラシックカメラのコレクション、深い最下段には背の高い洋書が並んでいます。帰宅前にはHOME OFFICEを施錠して、秘匿性の高い研究資料を保管しているそうです。
2台目の購入。「やはり、家にも欲しい仕掛けですね。ポチりました」
自宅への導入 HOME OFFICE 750
「研究室にHome Office 900を導入してから、やはり、家にももう1台欲しいと感じました。食卓にMacBook Pro16インチを置いていましたが、食事の度に撤収するのが億劫になってきたからです」こうして、1台目を入手してから一月後、ご自宅用にひと回り小さなHOME OFFICE 750を購入した中島先生。その使い勝手をご寄稿して頂きました。
平日の朝。HOME OFFICE 750のダイヤル錠とステンレス製パチン錠2箇所を解除し、オープンする。左に本棚、右にデスクが姿を見せる。HOME OFFICEには電源ケーブルを通す開口も設けられているため、デスク左奥に電源タップを配置している。その電源をオンにして、16インチMacBook Proをスリープから起こしてみる(筆者はMacを使用しているので滅多にシステムを終了させてはいない)。毎日の仕事始めである。
自宅でのオンとオフ
筆者は2022年6月10日、このHOME OFFICE 750を自宅のリビングダイニングの食卓横に導入した。コロナ禍の折、在宅勤務の際にどこにPCなどを置くかが課題となっており、他の家人もそのような場が必要であるため、筆者の仕事道具は食卓上に展開し、食事のたびに撤収するということを余儀なくされてきた。しかし、HOME OFFICE 750の導入により食事と勤務のメリハリがうまくつけられるようになった。また、ちょっとしたお茶休憩の際、食卓の左側に配置したHOME OFFICE 750から食卓へと即座に座席を移動させることができるため、気分転換の契機にも事欠かない。
リモート会議での使用方法
逆にHOME OFFICE 750を180度回転させることによって、食卓とは隔絶したワーキングスペースを構築することもできる。左側の棚と右側のデスクの奥側も幅750mm、高さ1200mmの軽量薄型アルミハニカムパネルで構成されており、それ自体がパーティションになるからである。会議や面接等の時に重宝している。ただ、この場合、Wi-Fiのアクセス・ポイントの位置に少々気を配る必要はある。PC等が金属板で囲われると、どうしてもWi-Fiの電波が弱くなるからだ。オンライン会議等で回線状況が微妙だと感じられたら、この点に注意してみてほしい。
組み立て
今回は筆者一人で組み立てることにした。HOME OFFICE 750は部材だけの時も美しい。アルミハニカムが内蔵されているため、5mm程度の厚みでも強度は十分だ。これらのアルミ製の部材が精密にカットされた段ボールの型枠の中に収まっていて、その状態も含めてのデザインなのだろう。組み立てには、どの程度かかるのだろうか。時計を横目に作業を進めていくと、およそ2時間半といったところだった。家具量販店の組み立て式の本棚あたりと手間も時間もそれほど変わらず、思ったよりも早く完成した。
自宅に適したサイズ
HOME OFFICE 750は、YODOKO+シリーズのフラッグシップであるHOME OFFICE 900の姉妹版で、HOME OFFICE 900の幅900mm、高さ1558mmに対し、HOME OFFICE 750は幅750mm、高さ1208mmと小柄だ。それでも収容力は十分であり、本棚からはみ出していた書籍類もかなり片付いた。通常の住宅ではHOME OFFICE 900よりHOME OFFICE 750の方がピッタリはまるだろう。
棚やデスクの天板は薄いが、中央公論美術出版の学術書のような重くて大きな書籍を置いてもたわまない。書籍をぎっしり入れると重量が増すので、オープンするのが難しいのではないかと危惧されたが、キャスターの車輪直径は大きく、苦にはならないだろう。
収納のヒント
ちなみに左側の2段目はプリンター置き場として設計されている。ここを収納に使用する際には、一つ、注意点がある。右側のデスク天板が、閉じた際に左側の中途に収容される関係で、左側2段目の高さをフルに使うことができない。右側のデスク天板の真下に、文庫本やCDケースを置くことができる程度の浅い奥行きの棚がある。そこに入れば左側2段目にも収容可能な高さだ。あらかじめ確認するといいだろう。左側2段目に配置できるのは、筆者の手元にある書籍では、山川出版社のA5版『フランス史』全3巻の高さ(21cm)までのようだ。
とはいえ、すべて書籍で埋めるのは、食卓の横に置く家具として、いささか潤いがないようにも感じられた。左側2段目は本棚として使っても、書籍の直前にサブのiPadやノートPCが置けて便利ではあった。結局、この2段目にはZゲージの鉄道模型レイアウトを置くことにした……。
コードの収まり
その他、つつがなく使用するにあたっての工夫をいくつか挙げておきたい。まず、電源タップの配置について。ウェブサイトの商品写真や前掲の写真では左側の下から2段目右側に配置されているが、筆者の使用感に照らすと、右側のデスク天板左奥に配置するのがコードの取り回しが良いように思われる。また、電源タップから伸びる電源コードについては、あらかじめ、キャスターの可動範囲と被らないようにしておくと、非常にスムーズにHOME OFFICE の開閉が楽しめるだろう。
HOME OFFICEの特徴
それぞれを所有した経験から、HOME OFFICE 900はオフィスユーズに最適であり、HOME OFFICE 750は自宅の業務に適していると感じた。
改めてHOME OFFICE の特徴を振り返ってみると、その大きなメリットは、オンとオフのメリハリがつけやすいこと、そして、薄型アルミハニカムパネルの採用により、通常の木製本棚よりも収容力が大きいことが挙げられるだろう。特に後者はデザイナーもあまり認識していなかった長所であり、重ねて強調しておきたい。
The Merits of
HOME OFFICE
-
01.
HOME OFFICE 900 は、オフィスユーズに最適
-
02.
HOME OFFICE 750 は、自宅のリビングに適した大きさ
-
03.
本棚より収容力が大きく、あふれていた物が片付く
-
04.
出かける時は錠をかけ、貴重な書籍と書類を保管
-
05.
平日と休日、ONとOFFのメリハリがつく
Custom your OFFICE
仕事に、趣味に、自分だけのHOME OFFICE。
ヨド物置から半世紀 ニューノーマルの暮らしをデザインする ヨドコウプラス 2022年、オンラインで働き多拠点を行き来する人々に、デザインブランドYODOKO+(ヨドコウプラス)を始めました。どこにでも設置できるヨド物置の思想を居住空間に拡張し、ニューノーマルの新しいインテリアを実現します。
もっと詳しく